注意
当ページでは1話ごとの感想を掲載しています。まだ読んでいない人にはネタバレになる可能性があるのでご注意ください。また、展開の列挙やセリフの一覧などいわゆるネタバレが知りたい人向けの内容ではありませんのでそちらもご了承願います。
作品情報
書籍情報
・タイトル:宝石商のメイド
・作者 :やませ ちか
・発売日 : 2021/12/22
・出版社 :KADOKAWA
「宝石商のメイド」1巻
各話の感想(ネタバレ注意)
登場人物
エリヤ
メイド服で接客を行う宝石店の店員の少女
アルフレッド・ローシュタイン
宝石店「ローシュタイン」の店主・普段は買付で店を開けがち
もくじ

「宝石商のメイド」1巻のあらすじと感想
【第1話】

プロローグでは、愛想の良くないメイドがインクルージョンを含む宝石を勧めるというお話が描かれておりました
一般的な価値としての宝石を紹介する漫画ではないというスタンスを説明するようなプロローグでしたが、1話はどのような宝石が紹介されるのでしょうか
そもそもなぜ宝石商にメイドがいるの!?
メイドさんの一日が紹介される一話
なぜメイドさんがいるのかはまだわかりません
静かで充実した一日が描かれています!
ご主人様が帰るのは一週間後とのことで、そこで事情が明かされるのでしょうか!?
1話で紹介された宝石はメレー
メレーと言うのは接近武器のこと…ではなく、メインの宝石を彩る小粒のダイヤモンドのことらしいです
メイドさんはこのメレーの選別をしているのですが、ここで選別落ちしたものがダイヤモンド加工フライパンとかになるわけですね、たぶん
【第2話】

やってきたのは大貴族のご令嬢
宝石が大層お好きらしく、原石や裸石も扱うこの店を訪ねたとのこと
貴族…現代のお話じゃなかったんですね!
ということはメイドさんも接客でイド服を来ている人ではなく本物のメイドさん!?
ちなみにこのメイドさんはエリヤというお名前です
作中で出てくるのはしばらく後ですが
にエリヤ(Elijah)というのは旧約聖書の預言者ヤハウェのことですね
貴族令嬢さんは結婚式でつけるティアラをご所望の様子
一般的にはダイヤモンドが主流のようですが、宝石好きのご令嬢は珍しい石で作りたいとご来店
かなり若そうな感じですが、いわゆる貴族の結婚なんでしょうか
そういう話ではないので結婚についてどう思ってるかというようなお話は出てきませんが、ちょっと気になるのは乙女ゲー転生モノを読みすぎているせいでしょうか
エリヤの説明は、高価な宝石をつけなくても身につける人によって付加価値が生まれると周囲を説得しては、とのこと
なるほど、本質の話をしているわけですね…これが社会ってもんか
牛丼最強理論と同じですね(違う)
冗談はともかく、実際に見方一つで社会というのも大きく変わるので、落ち込んだときなんかは視野を広く持ってみるのがいいですよね
そして今回紹介されたのはスファレライトという宝石
光の分散率はダイヤモンドの4倍という煌めく宝石です
ちゃんと石が脆いことや石言葉があまり良くないことまで説明してくれる優良店メイドさん
おそらくそこまでマイナーな石では無いと思いますが、一般人は知らない宝石ではないでしょうか
良いラインのチョイス!
そして売買は無事成約
石だけをロワイヤルワラントのお店に送って仕上げをしてもらうという契約に
自分たちの店の名前が出なくても貴族の品格に配慮した完璧な采配!カスタマーファースト優良店です!
現実にもこういうお店が増えてくれればいいですが、残念ながら逆に行ってしまっている印象のある昨今の風潮が嘆かれますね
ちなみに後日談で二人はお友達に
エリヤは紅茶好きのようです
舞台は近代英国といったところでしょうか?
【第3話】

今回のお客は学費に困り父の遺品の水晶クラスターを売りに来た苦学生
宝石好きの方はこの時点でやっちゃってるなという感じでしょうか
案の定あまり価値はつかず、相場買取ではなく個人取引で価値を見出してくれる人に売ることを提案されます
エリヤはあまり売るのはオススメしていない雰囲気が出ていますが、それでも最善の方法を提案してくれます
あまり直接的に宝石についてどう思っているかというのは描かれませんが、今回はなんだか寂しそう
ここでも宝石の価値は値段だけではないと説くエリヤ
「売買が成立するには一人でも気に入る人がいればいい」とのこと
これすごいいい言葉じゃないですか!?
最近はフリマアプリなんかでどうすれば高く多く売れるかというのをまず考えてしまいがちですが、売るのではなく譲るというこういう取引には少し憧れてしまったり
この大学生、美術家で自分の作品が評価されなかったことと今回のエリヤの話を重ねていた様子
本質は数ではないというのが今回の教訓ですね
多くの評価を獲得するより一つの評価にどれだけ意味を見出すかが幸せに生きるヒントかも知れません
以外と風刺的な作品なのかも?
エリヤは鑑定料として小さな水晶を一つ受け取り、学生はサボっていたバイト先にも無事受け入れられたようです
学割っていうのがいいですね
ユーモアもあるエリヤさんでした
【第4話】

とある雨の日、夜に訪れたのは人気舞台女優
疲れた様子を察したエリヤは紅茶を出して話を聞くことに
エリヤの空気読み力がすごすぎる
こういう力のことは何ていうんでしょうかね
ともかく普通のメイドじゃないですねこれは
有名になるために様々なものを失った人気女優は怪我で公演を休んでいる最中とのこと
彼女を大粒の貴石にと例え、自ら輝きを失う事を残念がるエリヤが進めたのはタンザナイト
タンザナイトは色が変わることでアレキサンドライトとともに比較的有名な宝石ではないでしょうか
そういえばエリヤが胸につけている石は何なんでしょうか?そのうち明らかになる??
大粒のタンザナイトはかなり高価ながら小切手で売買が成立
さすがは大女優!
しっかり高いものを相応の人に勧めるというエピソードもあるのがいいですね!
後日、舞台に招待されたエリヤは脚本中の感謝を捧げる台詞の中に自分に向けられた一言が付け加えられているのを聞く
これはにくい演出です!
今巻のハイライトはここ!(個人の意見)
またあまり表情を出さないエリヤの描写がいいんですよね
【第5話】

休日 主人の帰宅が一日遅れるという電話を受けたエリヤは完全なる休日を楽しむべく街へとくり出す
エリヤは街の人達からも評判のようです
エリヤは店のバックヤードで暮らしているようですがそのあたりはよくわかりませんね
それはいいんだけど、なんで完全なる休日までメイド服なんなんだろうか
売り切れにもめげずいちごタルトを手に入れたエリヤはアフタヌーンティーを楽しむことに
本来アフタヌーンティーのサンドイッチにはキューカンバー(きゅうり)が使用されます
これは当時渡来品で高価であったためですが、ここでは使われていないので舞台は英国じゃ無いかも知れません
ついでなので書いておくと、店名のローシュタイン(Rohstein )はドイツ語で原石のことです
ドイツかも知れません
しかしカップに紅茶を注いだところで来客がありアフタヌーンティーは見送りに
今回の宝石はルビー
基本的には最も赤いもの――ピジョンブラッドと呼ばれるものが高価で、うすすぎるチェリーピンク、黒みのあるビーフブラッドは品質評価としては劣るそうです
今回はどれを選ぶのかというところですが、結局好みだよねなんて思ってしまいます
宝石の選び方は大きく分けて石を選ぶか、ステータスや付帯価値を選ぶかの2通りがあり、どちらが正解ということではないというのがこの作品のコンセプトのようです
お客のおじいさんは妻のために石としてピジョンブラッドを選びました
アフタヌーンティーの紅茶はすっかり冷めてしまいましたがエリヤの表情はどこか満足げにも見えます
いい仕事!
一体どんな経緯でこの仕事につくことになったのかという前日譚も気になるところです
そしてなんとこのおじいさん、定休日である事に気づいていた!
お詫びに幻の紅茶を贈られたエリヤは大喜びのようですがその表情は描かれていません
ところで幻の紅茶とは何だったのでしょうか
紅茶好きの筆者としましては現在手元にある中では、マカイバリ茶園のシルバーチップスインペリアルというのが最も幻に近いかも知れません
なぜ幻かというとこちらの紅茶は2014年に摘まれたもので、歴史上最高値のついた茶葉なのです
脱線してしまいましたが紅茶に興味を持たれた方はマカイバリ茶園の紅茶は楽天市場などでも購入可能ですので調べてみてください
オススメなど問い合わせはコンタクトフォームよりお気軽にどうぞ
【第6話】

ついに主人・アルフレッド・ローシュタインが帰宅
挨拶もそこそこに店番を交代してエリヤはお休みに
意外とそっけない…わけではないけどメインのエピソードは宝石ということでしょうか
今回の宝石パライバトルマリン
遊戯王カードみたいな資産価値があるらしいです
しらんけど
しかしアルフレッドは宝石を資産としては見てほしくないとのこと
お客さんも納得するが、契約はエリヤにお願いしたいとゴネる
このスケベ爺め
と言うのは冗談でですが、やはりエリヤの丁寧な接客はお客さんの評価も高いようですね
果たして2巻では二人のお話が広がっていくのでしょうか
宝石商のメイド 1巻
総合評価・レビュー
この巻のレビューと感想
ストーリー
テンポ
オリジナリティ
没入
設定
構成
作画
書評
基本的には一話完結なのでストーリー性があるタイプではなく、1話度とに切れるという意味で没入度は低めです。要素ごとのオリジナリティはそこまで高くないですが、各エピソードうまく一話にまとまっています。
感想
雰囲気漫画と言ってしまえばそれまでかも知れませんが、主人公の落ち着いたキャラクターと、描かないことで見せる表現の上手さを感じる部分が随所にあります。次々読みたいという作風ではないですが落ち着いて読みたい1冊ではないでしょうか。
作画
目に力のある作画で、画面の雰囲気もよく出ている反面、基礎的な地力が高いわけではなく、デッサン的な崩れも散見します。
備考
「宝石商のメイド」の原作小説
本作「宝石商のメイド」はpixiv初のコミック作品であり、原作はありません。また、執筆時点でアニメ化などの情報も出ていません。
【アニメ化】
関連情報
他の巻の感想
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この記事は現在までに1万冊以上の漫画を読んだ管理人が、独断と偏見で好き勝手書いています。1巻ごとのレビューと、一話ごとの感想の備忘録です。
作品自体のレビューは作品ページにて。
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